マグラ(目暗)期、森の民達はこれを「アポ・リヌス」と呼ぶ。自然界の多くの生き物が突然視力を失った時期である。
何故このような事が起きたのかは未だに解っていない。有力な説としてウイルスによるものと考えられてはいるが、渡り鳥達にも視力を失った種がいるのにも関わらず、この現象、症状はある一か所の地域にしか見られなかった事から疑問も残る。
今から調べようにも、数千年以上前の出来事であり、原因を突き止めるのは難しくなっている。
また、主要民族である森の民は、自然と共に共存することを主としているのも解明が困難な理由だろう。彼らにとって現象は原因があるものではなく、そうならざる得ないものであるからだ。ゆえに、当時何故そのような事が起きたのかを知ろうとする者はほとんどおらず、自然の流れの一部として受け入れてしまったため、口伝として伝わるのみで詳細な資料が全くないのだ。
現在では他種族と交流する部族もあり、「原因」というものの存在に気づき始めた。
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